CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
twitter
facebook
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
ARCHIVES
OTHERS
 
『つくば市民大学』運営の一翼を担う市民組織「ウニベルシタスつくば」の公式blogです。
<< つくば市民大学を支えてきた三つのサロンが終了 | main | 代表幹事からのごあいさつ >>
「ともに楽しむアートコモン・ラボ」第7回 〜「アートの学び」がつくるインクルーシブな社会の可能性〜 講座報告(後編)

こんにちは。講座報告前編に引き続き、赤松です。

 

前編では、茂木さんの話題提供で、アートの体験を通じて、フラットな関係を紡ぎ出す実践例や、そこにある思いなどをうかがったことをレポートしました。

その中で、「「違いを活かすためには、人間としての共通性に目を向ける必要がある」と聞いて、思い出したことがあります。

2年前、アートコモン・ラボの参加者をつくば駅まで迎えに行き、初めて見えない方のガイドをしたときのことです。
自分の肩に触れてもらって、歩きながら、いろいろ話しているうちに、その方は落語など生の上演を楽しまれていることがわかり、
私がつくば子ども劇場で、子どもと実演芸術を鑑賞する活動をしていることを話したら、「それはとても大事なこと」とおっしゃっていただき、嬉しかったことを思い出しました。

それまで、目の見えない方とお話する機会もなく、また、実演芸術を子どもと一緒に鑑賞する、ということ自体、
ピンと来ないからか、好意的に受け止め、言葉で励ましていただくことは多くありません。
住まい、年齢、性別、見える・見えないの違いがあっても、自分が大事だと思っていることを共有してもらえる人がいることに驚き、嬉しかったのです。
一緒に話ができたので、知ることができました。

 

さて、本題の講座レポートに戻りましょう。

 

話題提供後にグループで感想を話し、質問を書き出して、休憩した後、質問に対して茂木さんが短くコメントされました。
1つあげると、造形ワークショップは残るから嫌だという人がいるので、身体系、音楽表現などは形が残らないのと、準備も造形に比べると楽なので、ワークショップに向いているという話があったのに対し、造形系ワークショップ、残ることの良さは?という質問がありました。

それに対して茂木さんは、
「メリットは『ビジュアル化』されること」で、
「震災のとき、大きな体育館の避難所で住居スペースが段ボールで区切られ、お墓のようだった。
ついたてをつくったけれど、壁になにも貼っていなかったので、つくった鯉のぼりを貼ったら、それだけで変わった。造形することで安心感を与えられた」
という例を紹介されました。

こんな感じでお答えいただいき、次は後半の参加者同士の「対話」パートです。


茂木さんから、みんなにも考えてほしい、一緒に話してみてほしい、というテーマを2つ投げかけられました。

1つ目は、
「まず、ここに来た理由をお話して、対話を始めてください。
次に、あなたにとって、アートはどのようなものですか?
社会と向き合うアートの体験があれば教えてください。
なければ、自分がアートを必要としている理由を教えてください」

というもの。

 

限られた時間の中、互いに話し、聞き合う参加者の方々


各テーブルには模造紙が貼られ、付箋とマーカーが準備され、自由に書くことができます。

書かれた付箋を見ると、ここに来た理由は、
「楽しそうだったから!自分とは違う視点での活動も聞きたかったから」
「自分が活動している地域のための美術教育をよりよくしていくため」
「横に広がることを」期待して、
「芸術と福祉のかかわりが知りたい」など。

 

アートがどのようなものか、という問いには、
「人と人をつないでくれるもの」
「自由なもの。自由がないアートはアートじゃない」
「今、世界では何が起きていて、世界の人は何を考えているのかを知るきっかけ」
「一生懸命になれること」
「不安定なもの」など。

対話では、結論にまとめる必要はありません。

 

2つ目の問いは
「今日の話題をヒントにして、あなたがこれからインクルーシブな(だれもが自分の能力を最大限に発揮して共存できる、もしくは分担できる)社会の中で、アートで何ができそうですか?」

というもの。

グループで対話の時間をとった後、全体に向けて、各グループで出た話を紹介してもらいました。


「みな美術に関係のあるメンバーで、話したのは、大人とこどもに対するやりかたは違う、ということ。
大人の場合は、すぐにアイスブレイクできないので...丁寧に対応して、導く必要がある」
「アートは身近にある子どもの時の遊びのようなもので、ごっこ遊びをしたりしていたのに、今だとやらされてる感があるからか、楽しくない。
子どもにシナリオを考えてもらって、大人と子どもが逆転して役をやる。
子どもたちも、大人にこれを読ませると恥ずかしいだろうな、と相手の気持ちを考えた物語ができたりすると盛り上がり、楽しいのでは」
「私たちは、アートは人と人、人と社会をつなぐコミュニケーションのツールの1つということが、共通していた。
それぞれが活動している中で、方法は異なるが。
思いやいろんな考えがある中で、運営上の課題が生じるので、それについてディスカッションしていた」
「3人のうち2人がワークショップをしている。
学校と社会をつなぐ、教育の手立てであるアート、インクルーシブな活動をするためには、今後のワークショップの内容などについても話した。

全盲の方とワークショップをする場合、視覚情報が入ってこないが、見えなくても、大きな違いはないだろうとなった。敷居、枠組み、違いを作らなければよいのでは」
「違いをおもしろがれることをアートでできないか。

認め合うのはハードルが高いが、純粋に面白がるために、映像などで見ての対話など、工夫しながら面白がれることをすることが重要だよね、となった」

 

この後、講座のふりかえりとして、参加者が一人ずつ、感じたこと、気づいたことなどを、みんなで共有しました。
一部を紹介します。
「アートをやろうとしている人がこんなにたくさんいるということ[がわかり]、それが一番の収穫」
「違いを強調しすぎるのもよくないという話があり、違うことを意識しすぎない方がいいと気づいた。
   それを考えた時に、対話の重要性、可能性を強く感じた」
「アートという共通の言葉で集まり、話したが、考え、行っていることは人それぞれであることがわかった。
色んな人が自分なりの行動をすることがもっと広まれば」
「今日は、インクルーシブとアートがどうつながるか、興味深いので来た。
   ファシリテーターを目指しているので、対話の大切さ、みんなが話すことは、同じような考えを持って、社会的な障壁はないことが実感できた」
「インクルーシブを考えていた。学校教育を変えないと社会が変わらない。まず学校からインクルーシブをどうするか」

 


ゆるい輪になって、講座のふりかえりをする参加者の皆さん


この日の講座では、この後、本シリーズのまとめの報告がありましたので、引き続き、ご報告しようと思います。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

つくば市民大学
赤松洋子

| 講座レポート | 16:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://blog.universitas-tsukuba.org/trackback/1408321